ある男の1日

 iPadの画面に映し出された顔には、目元に青白い隈を際立たせた疲れきた印象の生気ない中年男のがそこにいた。その男は、自称小説家。
 男の日常には、変化が少ない。朝起きて、食事をしながらNHKの外国語ニュースを見る。食後は、正午まで執筆の時間なのだが、スマホでニュースサイトをチェックしたり、広告しか届かないメールを開いてみたり、SNSを流しみたりして、一向に仕事に取り掛からないのが常である。
 そして、やっとのことpcなり、iPadなりを立ち上げて、文章作成ソフトを立ち上げて暫くは、にらめっこをするが、すぐに飽きて、ベットに潜り込み正午まで寝てしまうのだ。
 たっぷり一時間以上を二度寝して、正午過ぎに起き、腹は減ってはいないが、いつもの習慣でとりあえず、テレビを見ながら昼食をとる。腹が膨れると、また眠くなる。流石にまた眠るのは、惰性が過ぎると寝ないように、スマホで漫画を読みだすが、十五分もすれば飽きて、さて、他に何をするべきか、と思考のすえ、短編の小説の一編を読み出す。ちょうど一遍を読み終えると眠気がピークにきて、またベットに潜り込む始末。寝るのは15分だけだと強くもない意思に言い聞かせてみるが、それだけで起きた試しはない。たっぷりと、一時間半から二時間も寝てしまうのが平常だ。
 起きだす頃には、もう十六時を過ぎたあたりになり、今日はもう終わりだと何も仕事らしい仕事をせずに、もう一日の終了を宣言して、シャワーを浴びてすぐにパジャマに着替えてねれる体制になると、テレビを付けて十七時過ぎには早い夕食が始まる。
 減っていない腹に、めい一杯ご飯を詰め込み、ダラダラとテレビを観ながら、夜の時間を過ごすのだ。それが、四時間から五時間ほど無意味に過ごしたあと、もう二十三時も回ったことを確認すると、そろそろ寝なくてはと、昼間散々寝たのにも関わらず、すぐに床に就き就寝となる。あれだけ寝ていながら、寝れるのだから、大したものでもあるが、男の怠惰ぶりは中々どうにいっているとも言える。