ロボットで十分だ!

先日の記事でも書いたのだが、我が家の設備が老朽化しており、風呂の給湯器の調子がよろしくないので近所のホームセンターに見積もりをお願いしに行った。
 事前にホームセンターのホームページで説明されていた通りに、給湯器の状態がわかるように本体、製品名・型番、配管の状態がわかるものと、三枚のスマホで写真を撮り向かった。
 そして早速、50代くらいの大柄でやや猫背なリフォームの担当の店員に見積もりを依頼した。スマホを取り出して給湯器の状態や、型番などを伝えたが、見積もりには現物確認が必要ですと言われた。ホームページでは、写真で状態がわかれば見積もりができるとなっていたので、わざわざ準備をして出向いたのに後日、現場確認後の見積もりと説明された。
 ウェブで写真を送れば見積もりを出す業者が多くいる時代に、同様な作業を客側がして店まで出向いて見積もりに行ったのに、すぐに見積もできないことに苛立ちを感じたが、仕方がないと折れて、現場確認を待つことにした。
 店に出向いた夜に、業者から早速連絡があり、電話の翌日に見にゆきますと言ってきた。その電話の際に、給湯器の場所、状態を聞かれて答え、浴室内に追い焚きの配管の状態も確認して欲しいことを告げていた。予定では15時半以降だといい、当日は到着前に事前に連絡すると言っていた。
 ところが、当日15時半を過ぎても連絡がない、遅れているのかと最初は気長に待ったが何の連絡が来ないまま、18時を過ぎて、苛々しながら待ったが、それでも遅れる連絡さえないので、19時になって業者に電話を掛けた。
 すると、もう現場確認に行きましたと業者は悪びれもなく言ってきた。来る前に連絡がくるといっていたので、ずっと待っていたことを伝えたが、軽く謝られただけで、悪気を感じていない態度にこちらは怒りで一杯になった。
 客に到着を伝えず、設備を勝手に確認して、何の連絡もなく仕事を終える。信じられない、なんていい加減な仕事だと怒鳴り散らしたい思いだった。
 結局、私が望んでいた浴室内部の状態の確認ができていないので、それでは見積もりが出せないのでもう一度来る事になった。
 私の貴重な時間を、店とこの作業員によって2度も無駄にされたので、このホームセンターには悪いイメージしか持たなくなってしまった。
 お店の店員も、作業員も、仕事を作業としか思っていないようだ。だから、本来、自社のホームページでその日、その場で見積りが依頼できるとしながらも、できないと言ったり、現場の物が見れればそれで自分の仕事は完了とばかりに客にあいさつも、すると言っていた連絡もせずに仕事を完了したと思っているのだろう。
 お店の店員は、どんな依頼も流れ作業で作業員を向かわせて自分の仕事は終わりと考えているようだし、作業員は現場の物が確認できればそれでいいと思っているところが仕事が単なる作業になっている。
 お店の店員、現場作業員の行動は、お店の信用に関わる重大な行為であり、決まった作業として一方的に進めていいものではない。
 両者の仕事の進め方は、客である私の要望を一切無視で自分のやり方で作業をしただけであり、その結果が客に不信感や不快感を与えている事に気付いていない。
 そもそも仕事とは、単なる作業ではなく人と人のコミュニケーションであることを理解していないように思う。彼らのように連絡事項の書類を右から左に流すだけ、現場を見るだけなら、全てネットで出来てしまうことだし、この程度のことなら、手間が少ない分ネット業者に頼んだ方が楽である。
 近頃、こういった仕事を作業としか考えていないよな仕事の仕方をしている人が増えて困る。自分の仕事を理解せず、社内の仕事上の仕組みだけを遵守すればそれでいいような仕方で仕事を進めている人が増えているように感じる。
 こんな仕事の仕方では、すべてやっていることは作業でしかないので、従順に正確にやってくれるロボットに仕事が奪われて当然であると思ってしまう。
 仕事を作業的にこなすだけなら、ロボットで十分だ。人として仕事をしているなら、相手とのコミュニケーションを大事にして求めていることを与えるようにしなければ、それは仕事とは言わない。
 今後は、職場でのコミュニケーションはもちろん、顧客や社会と意思疎通ができない作業人間は居場所がなくなるだろう。というか、もうすぐにでも居なくなってほしいと思った出来事であった。もっとしっかと人として仕事をしてもらいたいものだ。