日本映画はどうしてつまらなくなってしまったのか!?

昨夜は、東野圭吾の小説が原作の映画【ナミヤ雑貨店の奇跡】を鑑賞した。この作家は人気作家でエンターテイメント作品を多数出版しており、ドラマ化、映画化されることも度々である。
 そんな人気作家の原作の作品とあって期待していたのだが面白くなさすぎて時間を無駄にしたと感いるほどつまらなかった。
 もしかして原作ではもう少し作品として面白みを感じる部分があるのかもしれないが、映像で作品を判断する限りにおいては、2時間以上を掛けて見る価値のあるものには思えなかった。
 まず気になったことはタイトルである。タイトルに奇跡などの言葉を使い、感動的なドラマだと歌っているような作品ほど、期待を煽りすぎてかつまらなく感じる。この作品も奇跡と入っており、嫌な予感はしたが人気作家の原作なので大丈夫だろうと思ったがダメであった。
 作品に安易に奇跡などという言葉を使わなほうがいいように思う。奇跡などの言葉があると視聴者は勝手にハードルをあげてしまい、どれだけ感動させてくれるんだという期待を持って観てしまうからだ。そうなってからのつまらなかった場合の残念感は大きいく。この作家の他の作品も同様につまらないものばかりなのではないかと思ってしまうくらいな影響を与えるのでタイトルも作品において重要な要素だと改めて感じた。
 次につまらないと感じたことは、登場人物がそこそこの数がいて、それらの人物達が現在と過去で複雑に絡み合い関係しているのだが、それらの登場人物が映画では表面的な繋がり関係だけをサラッとなぞっているだけであるので、各々の人物達が織りなすドラマが薄っぺらくて感情移入ができずに物事だけが進んでいき結末を迎えるという残念な作品になっている。
 たぶん、原作ではもってしっかりと登場人物が描かれていて、各々の登場人物の人生と現在と過去で起きていることの繋がりが丁寧に描かれていて、文章では感動的な内容になっていたのではと思う。読んでないので予想でしかないが。
 小説から映画になる作品で大体失敗するものは、群像劇のような登場人物が多くでてくるもので、限られた時間内に映像で人物を描ききれない所にあると思う。それでもそういった群像劇でも起こる出来事の規模や世界観が大きくて面白かったり、派手だったりするようなハリウッド作品ならドラマ性が薄くても楽しめるが、日本の小説が原作の作品は、人間ドラマが売りなので、そこを描かずに出来事を繋げただけの作品になっている映画が多数あり残念でならない。
 原作の小説が映画になる際の脚本に問題があるのは間違いないが、話の中で少し派手なシーンや出来事だけに時間を割いてドラマを描かない作り方をする現代日本映画のハリウッド作品に寄せた制作方法にも問題があるように思う。
 日本の原作小説で面白いものは沢山あり素晴らしいが、映像化されると9割型面白くなくなるのは映画関係者が日本の作品に合う演出や制作方法を捨てており、西洋のやり方をお手本とするような制作者が増えているからではないだろうか。
 お手本なら過去の偉大な世界的な監督、黒澤明がいるではないか。他にもたくさん純日本映画を支えた先達が大勢いた。日本の制作者はもっと日本の過去の作品を観て学んでほしいと思う。そして日本らしい、日本のストーリーに合った制作方法を模索してほしいと思う。
 とまぁ、昨夜、久しぶりに日本映画を観て思ったことである。皆さんは最近の日本映画をどう感じているのでしょうか?私は最近の日本映画がハリウッド作品に寄せた作り方になっていてどんどんつまらなくなっていることが残念でならないとそう感じています。
 今日は久しぶりに観た日本の映画について語ってみました。では、では、、、