幸福の「資本」論 橘 玲

 幸福の「資本」論――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」橘 玲

どんな内容か?

作家、橘 玲氏によると幸福に必要なのは3つの資本であるとし、「金融資産(資本)」「人的資本」「社会資本」がその3つの資本である。

すべての人はこの3つの資本のうち何を持っているかで8つの人生パターン(超充、リア充、旦那、金持ち、退職者、ソロ充、プア充、貧困)に分類できるとしている。

そして本書では、3つの資本とはや、8つの人生のパターンとはどういったものかを解説しています。

8つの人生パターンから自分にあった幸福の形を選択するヒントを与えてくれる良書です。

どんな人におすすめの本か?

  • どんなキャリアを生きるべきかを悩んでいる学生や社会人 →chapter9 オンリーワンでナンバーワンの戦略を読もう!!
  • 現状に不満がありどうすれば幸福になれるのかを悩んでいる人 →chapter4 お金と幸福の関係を読もう!!
  • どういった距離感で人間関係を構築していくべきかを悩んでいる人 →chapter11 友達とはなんだろう?を読もう!!

どんなレビューがあるのか?

タイトルは哲学的ですが、キャリアを考える本です。おもしろいです。特に人的資本のところが、キャリアを考える上でとても参考になりました。



どうすれば3つの資本を手にすることができ、幸福になれるかを学びたいと思い本書を読み始めました。

読了後、土台となる3つの資本をどう設計すれば幸福になれるか、ということはもちろん学べたのですが、

それぞれの資本をどう得るか、までは詳細にはわかりませんでした。

本書は、あくまで設計の話であり、個別具体の部材の話について深く掘り下げる本ではないということだと思います。



この本では、資産を「人的資本」「社会資本」「金融資産」の3つに分け、そのうち2つあれば幸せになれるということを丁寧に説明してくれています。

まとめ

タイトルの幸福の資本論と歌っていることもあり、この本は幸福になるための土台となる3つの資本をどう設計すれば8つの人生パターンのうちのどれになるかを解説した本であり、個別で具体的にどうすればよいかなどのライフハック的なことの羅列の本ではない点が特徴である。

経済小説などを手がける著者の作品のため多少は難しい内容であったり、硬い内容もありとっつきにくいと感じる人もいるだろうが、それでもこの種の本の中では読みやすくわかりやすい内容である。本書独自の幸福論は説得力があり、新たな観点を得られる良書である。