「あれ、何も感じてない」――心が鈍化した僕が、感情を取り戻すためにしたこと

 


1. 感情のスイッチが、いつの間にかオフになっていた


ここ最近、「嬉しい」とか「楽しい」とか、はたまた「悔しい」とか「悲しい」といった感情が、なんだか湧きづらくなってきた気がしていました。

美味しいものを食べても「うん、美味しい」で終わってしまう。前は感動して泣いた映画も、今では「良かったね」でスンと終わってしまう。

もちろん年齢のせいもあると思います。でも、どこかで「このまま感情が消えていくんじゃないか?」と、少し怖さすら感じていました。

そんなある日、朝からバタバタとやることに追われ、いつもの道を歩いていたときのこと。

ふいに甘く強い香りが鼻をかすめました。

「あれ?この匂い…金木犀だ」

そのとき、ようやく**“季節”**を感じた気がしました。

それまで、気温や天気といった情報には反応していても、心で「感じて」はいなかったんですよね。

このとき、僕は気づきました。

「今の自分、何かが抜け落ちてるな」と。



2. 感情の鈍化は「心の休憩」のサイン


なぜ、僕の心は動かなくなってしまったのだろう。

それは、日々の忙しさや、スマホから流れ込んでくる情報の多さの中で、感情に向き合う「余白」がなくなっていたのかもしれません。

特に、パソコンやスマホの前で長時間過ごすような生活をしていると、頭はフル回転しているのに、心は動いていないような感覚になることがあります。

僕自身、考えたり、判断したりはしていても、「感じること」をすっかり置き去りにしていました。

心が疲れて余裕がない状態なのに、無理に動かし続けようとした結果、脳が余計なエネルギーを使わないように、感情のセンサーを鈍くしてしまったのだと思います。

「何も感じない」という状態は、自分が冷たくなったわけでも、人生がつまらなくなったわけでもありません。それは、頑張り続けた心からの「少し休んで」というサインなのかもしれません。



3. 僕が試した「五感の再起動」


「このままではいけない」

そう思い、僕は鈍くなった感情を少しずつ取り戻すための、小さな習慣を始めました。


1. 五感を“感じ直す”時間をつくる


ほんの数分でも、自分の五感に意識を向ける時間をつくるようにしました。

  • 朝、いつもよりゆっくりコーヒーを飲む。

  • 外に出て、風のにおいや音を意識的に感じる

  • 好きな曲を流して、ただ目を閉じて聴いてみる。

自分の感覚に意識を向けるだけで、心が少しずつ動き出す感覚がありました。


2. 自分の“気分”を言葉にしてみる


曖昧な感情を、意識的に言語化するようにしました。

「今日は少し疲れてるな」

「この夕日、ちょっときれいだったな」

そういったささいな気づきを、メモ帳に書くようにしています。

それだけで、自分の感情がちゃんと存在していることを思い出せる気がします。


3. 少しだけ体を動かす


散歩でも、ストレッチでも、深呼吸でも。

固まった体をゆるめると、感情もゆるむ。

最近では、夜にベランダで空を見ながらストレッチをするのが、静かな楽しみになっています。



4. 読者へのひとこと・まとめ


感情が鈍っているときって、自分自身に優しくするタイミングです。

もし今、あなたが同じように心が動かないと感じているなら。

深呼吸して、音や香りや風に、ほんのちょっとだけ意識を向けてみてください。

不器用な僕だけど、その小さな意識の向け方が、「心がまた動き始めるきっかけ」になるんじゃないかと、僕はそう思っています。